あの交差点で

いつも紙を四つに畳む

君はいつも、手紙を四つに畳んでから渡した。交差点の信号が青に変わるまで、僕はそれをポケットにしまわず、掌の中で温めていた。初夏の風が君の髪を揺らした。何を書いたの、と訊くと、君は笑って「まだ読まないで」と言った。あの角を曲がったら、もう君はいなかった。

外は雨

雨が降っている。君は傘を持たずにやって来て、僕の傘に滑り込んだ。交差点の向こうには、いつもの喫茶店。濡れた前髪を指で払う君が、何か言いかけてやめた。信号が青になる。僕らは渡らず、雨の向こうに滲む街を、もう少しだけ眺めていた。

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さよならファンタジア

  秘かな共和国  雨あがれば


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