観覧車から望む

ピクニックにでかけよう

観覧車のてっぺんで、君は小さな地図を広げた。「あの緑の向こうまで行こうよ」。初夏の風に髪をなびかせながら、君は笑う。僕はバスケットに詰めたサンドイッチと、冷たいレモネードのことを思い出していた。降りたら、芝生の木陰を探そう。古いピアノ曲を口ずさみながら、何でもない話をしよう。街は遠くで輝いている。今日は、僕らのためだけの休日だ。

いつものメロディ

観覧車がゆっくりと街を見下ろす高さまで昇っていく。君は窓辺に頬を寄せ、遠くの公園を指さした。「あそこで聴いた曲、覚えてる?」夏の演劇祭の帰り道、誰かが口笛で吹いていた古いメロディ。僕は少し考えてから、そっと歌い始める。君も笑いながら続きを歌った。街の屋根も、川の光も、あの日と同じように見える。観覧車が一周するあいだ、僕らはいつものメロディを、何度も繰り返していた。

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